森林・林業 用語集
森林・林業の専門用語を、分野ごとに深掘りして引ける用語集です。各用語は「意味・文脈・関連用語」で構成され、関連語をたどって理解を広げられます。用語・分野は順次追加していきます。
20 語
森林生態学
更新・遷移 20語
- 一次遷移 primary succession 溶岩流跡や火山灰地、後退した氷河の跡地など、土壌も種子もない裸地から始まる遷移。
- ギャップ更新 gap regeneration / gap dynamics 高木の枯死や倒伏で林冠にできた隙間(林冠ギャップ)に光が差し込み、そこで稚樹が成長して樹木が入れ替わる更新のしくみ。
- 極相 climax 遷移が進んだ結果、種構成が大きくは変わらなくなった比較的安定した状態。その状態の森林を極相林という。
- 更新補助作業 regeneration assistance / site preparation 天然更新を確実にするために、種子の発芽や実生の定着を助ける人為的な作業。地表の落葉層やササを取り除く掻き起こし(地表処理)が代表例。
- 種子散布 seed dispersal 種子が母植物から離れた場所へ運ばれること。運び手によって風散布・動物散布・重力散布・水散布などに分けられる。
- 人工更新 artificial regeneration 苗木の植栽(または種子のまき付け)によって、人為的に次世代の森林を成立させる更新方法。天然更新に対する語。
- 遷移 ecological succession ある場所の植生が時間とともに移り変わっていく過程。裸地から草本・低木を経て森林へ、といったように、構成する種が順に置き換わる。
- 先駆種 pioneer species 攪乱後の裸地や明るい環境にいち早く侵入・定着する種。遷移の初期段階で優占する。
- 前生稚樹 advance regeneration 上層木の伐採前から、すでにその林内の林床に生育している稚樹。伐採後の更新の担い手になる。
- 耐陰性 shade tolerance 弱い光の下でも生育できる性質。耐陰性が高い樹種は暗い林床でも育ち、低い樹種(陽樹)は強い光を必要とする。
- 稚樹 sapling 実生が成長し、幹が立って若木になった段階の樹木。芽生え(実生)と成木の中間にあたる。
- 天然下種更新 natural seeding regeneration 母樹から落ちた種子の発芽・定着によって、天然に次世代林を成立させる更新。天然更新のうち種子(下種)由来のもので、萌芽更新と対をなす。
- 天然更新 natural regeneration 植栽によらず、その場や周囲の樹木がつくる種子・萌芽・前生稚樹から次世代の森林を成立させる更新方法。植栽による人工更新に対する語。
- 二次遷移 secondary succession 伐採跡・山火事跡・耕作放棄地など、すでに土壌が残っている場所から始まる遷移。
- 二次林 secondary forest 伐採や山火事、耕作放棄などの攪乱を受けたあと、二次遷移や人の手入れによって成立した森林。原生林(一次林)に対する語。
- 萌芽更新 coppicing / sprout regeneration 種子ではなく、伐採後の切り株や根から出る芽(萌芽)によって次世代を再生させる更新。栄養繁殖による天然更新の一形態。
- 母樹 seed tree / mother tree 種子を供給する成木。とくに天然更新で、次世代の種子源として伐採せずに残す木を指す。
- 埋土種子 soil seed bank 発芽せずに土壌中で生きたまま休眠している種子の集まり。適した条件が整うと発芽し、更新の供給源になる。土壌シードバンクとも呼ぶ。
- 実生 seedling 種子が発芽して育った、ごく若い個体。芽生えの段階の植物を指す。「実生から育てる」のように、種子由来であることを示す語としても使う。
- 林冠ギャップ canopy gap 高木の枯死・倒伏・枝折れなどによって、森林の林冠(樹冠のつながり)にできた隙間。そこだけ林床まで光が届く。
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