天然更新(natural regeneration)
意味
植栽によらず、その場や周囲の樹木がつくる種子・萌芽・前生稚樹から次世代の森林を成立させる更新方法。植栽による人工更新に対する語。
文脈
森林生態学では、更新(世代交代)を人為の投入を抑えて自然のプロセスに委ねる方法として位置づけられる。ただし「放置」とは異なり、種子を供給する母樹の配置、種子が発芽・定着できる地表条件や光環境(ギャップ更新)、競合する下層植生の状態といった条件がそろって初めて成立する。伐採前から林床にある前生稚樹の有無が成否を大きく左右し、失敗すると望まぬ樹種へ遷移が進むこともある。近年は再造林コストの高さを背景に、低コストな更新手段として改めて注目されている。