競争排除則(competitive exclusion principle)
同じ限られた資源をまったく同じように利用する2種は、安定した環境のもとでは長く共存できず、競争に劣る種がやがて排除されるという原理。ガウゼの法則とも呼ばれる。
解説
ガウゼによるゾウリムシ類の混合培養実験などを通じて広く知られるようになった、種間競争の帰結を示す基本原理である。共存する種どうしは何らかの点で生態的ニッチ(生態的地位)が異なるはずだ、という見方につながる。理論的には、各種が種内競争によって自種の増加を他種からの競争より強く抑えている場合に共存が成り立ちやすい。森林では、樹木が求める資源は光・水・養分などに限られるのに、極相林を含め複数の樹種が共存することが多い。この一見した矛盾が共存の仕組みを問う出発点となり、耐陰性の違いや林冠ギャップでの棲み分け、病原体などによる密度依存効果がその説明の候補とされる。また、この原理は平衡状態を前提とするため、攪乱が繰り返される場では排除が完了しないこともある。